拳道会は80余年に及ぶ空手道の修練の過程において武道の真髄を探求され、拳の一道にすべてをささげてこられた総師中村日出夫十段の武道理念と技術を普及発展させるべく高弟たちが昭和57年に興した団体です。

 拳道会は拳道の普及を通じ、未来を担う青少年の健全な育成と活力ある社会作りをめざし、ひいては世界平和に寄与することを目的としています。

 

 拳道会の源泉は、中村総師が昭和22年、山梨県甲府市にて開設された修得館にあります。
 中村総師は戦後の殺伐とした社会環境の中で荒んだ青少年の心を空手の稽古を通じ洗い、身体を鍛えながら正義人道を守りえるたくましい精神を養う場として道場を開設されました。以後、中村総帥は近代武道としての空手の普及発展と青少年の健全な育成を一貫して追及してこられました。

総師、修得館にて

 

 中村総師は一切の売名行為を嫌い、空手会の表舞台に出ることはありませんでした。しかし、「桃李もの言わざれども下自すから蹊をなす」という故事通り、ひたすら拳の道を追い求める、その高潔な人格に取り付かれた全国各地から真の武道を志す青年たちが集まり、厳しい修練が行われました。


総本部 昇段及び資格審査会の様子
 中村総師を師と仰ぎ、ともに拳の道を歩んできた有名無名の多くの弟子達によって修得館は拳道会と名を改め一歩一歩大地を踏みしめるように歩み始めたのでした。

 拳道とは、中村総帥が永年の研鑚と修練を経て築きあげた武道理念と技術の総体であります。
 それは古今の名人大先哲のすべての流れを総括統合し発展させた正統空手道であり、流も派もない真拳至上の武道空手です。

 

 拳道はいたずらに腕力を競うことを強く戒め拳技を練磨する中で心技体の一致を図り、真に人を活かす「活人拳」を真髄とする空手道です。まさに<君子の武術>と呼ぶことができるでしょう。<技即道>の精神でもって、拳が心に出会い、心が拳に出会う道が、私達のひたすら追い求める拳の道なのです。<人間の真の強さ>とは、そういった拳心一致の境地においてこそ、初めて生まれるものなのです。拳道会の空手はいうならば<心の空手><真の空手>であるといえましょう。